グロスター夫人

どうか、無実の罪に泣く夫の恨みが、ヘンリー!
あなたの剣先にこもり、虐殺者モーブレーの胸板を
刺し貫いてくれますよう!
ゴーント

決闘に際しては、
速やかなること
稲妻のごとく、
猛きこと
稲妻のごとく、
勇ましきこと
稲妻のごとく、
モーブレー、ヘンリー戦う。
その様子をじっと見ていた王リチャードと
その側近たちが出てくる。



両人とも剣をおさめるが
いいっ!


いずれか一人は口先だけのはず。
互いに相手を反逆者として訴えようというのだからな。
ゴーント

ファイナルアナウンサー!!


では、ヘンリー、お前は十年間、異国を彷徨い、
戻ってはならぬ。そむけば、命はないと思え。


みな、涙をながしていたか?

オーマール

いや、私の方は1滴も。
ブッシー

ゴーント様が、突然のご病気で重態とのこと。
陛下のご来駕を切に願っておりますが。



ご来駕?ってなに?


私はこの様に健康だ。
そして、あなたが悪いのを見ている。

ゴーント

私こそ、あなたが悪いのを見ている。
黒衣

なんと堕落したことか、王は破産しているのだ。

ノーサンバランド

この国は傾きかけている。
その中で、われわれものんきに破滅しようというのか。
ブッシー

お妃様、そのようにふさいでおられてはいけません。

王妃

悲しみにふさぐのは、王との別れ以外に、
なにかがあるためかもしれません。
王妃

頼みますよ、叔父様!

ヨーク

・・・・・・・・・
もう時間がゆるさぬ。
すべては混乱の中の困難な状況なのだ。